「愛とお金、どっちが大事?」というよくある疑問に対する答え
愛とお金と、どちらが大切ですかと問われたら、あなたはどちらと答えますか?
おそらく多くの人は愛って答えることと思う。
でも、中にはひねくれもので「愛が無くても生きていけるけど、金がないと生きていけない。だから金のほうが大事に決まってんだろ」と偽悪者ぶる人もいる。
また「それは愛の定義によるんじゃね?」みたいに、問題をよりややこしく理屈っぽく語る人もいる。
いずれにせよ、「愛と金と、どちらが大切か」なんて考えるまでもなくどちらも大切なわけで、人生に必須な要素で、ゆえに比べる意味なんてほとんどないのだが、とりあえずこういうタイトルをつけてしまった以上、真剣に議論してみる。
愛の定義は、とりあえず愛という言葉を聴いてほとんどの人が頭に思い浮かべるであろう最大公約数的な漠然としてものとして考えてます。
愛が絶対的にこの世で一番大事というのは錯覚
まず、最初に「金<愛」という結論は錯覚だと断言したい。
理由はいうまでもなく今現在の人間社会では金がないと生きていけないからだ。
でも、愛でしょ愛! 愛こそ至高の存在でしょ、と執拗に食い下がるオトメチックな感性の持ち主もいるでしょうから、まずはそういった幻想をぶち壊してみたいと思います。
何故、多くの人が愛というものを欲したり、感動したりするか
それは愛が希少価値だから。
砂漠でさまよっている人が、水を何よりも欲するように、今日の社会では多くの人が愛に飢えています(多分)。
だから、そういう人には愛が何よりも大切だと思えるだけ。砂漠でさまよえる人間と本質的に全く同じだ。
しかし、砂漠でさまよっていた人も、水源を見つけ、水をこれでもかってほど飲み終えると、水に対する渇望は大幅に減る。次は食事をしたいな、となり、おなかが一杯になると遊びたくなり、眠たくなる。
つまり、人の欲望というものには際限はなく、願望は、それがかなう直前に最大値を記録する。
だから、多くの人は、自分の思い描いていた愛の形を手に入れた瞬間から、彼らの中の愛に対する価値観は大幅に減少することになる。
恋人ができて最初は幸福に満ち溢れていたのに、付き合って数年もすると「なんか違う」って思えたり、結婚して数年で多くの人が離婚したりする例などからも一目瞭然でしょう。
つまり愛が社会のどこにでもある、ありふれたものである、そんな社会にもし生まれたとしたら人は愛に一切の価値を見出さないということであり、愛こそが絶対的に一番である、という結論は、愛に乏しい社会に生きている今だからこそ感じる刹那の錯覚だといえるってわけだ。
でも愛で金は買えるという事実
しかし、愛は少なくとも「お金に変換できる」という意味では、人間社会において非常に価値あるものだと思う。
ニートとかヒモと呼ばれる人達は、両親や金づるの愛を生活費に変換して生きることに成功しているわけです。
今の日本にニートがどれくらいいるかは知らないが、結構な数の人間が他者からの愛で生かされている、というのは紛れもない事実。
勿論、ニートとかヒモとか極端な例を持ち出さなくても、多くの人から愛されるタイプの人間は人生においてお金だけでなく、金では得られないものをたくさん手にすることができるというのは、議論の余地はないでしょう。
出世とか生きがいとか充足感とか、あげればきりがないですね。
結論:どちらがより大切かはその人の環境による
はい。ありきたりな結論に行き着きました(笑)。
これでも真剣に考えてみたんだけど、どうやっても、俺の頭では、こういう結論以外導き出せない(サーセン)。
でも、これだけはいえる。
「愛のほうが大切だ!」と言い切る人も「やっぱ金でしょ!」と言う人も、結局は自分がよりどちらを欲しているか、あるいは自分の取得したものを他人に自慢しているに過ぎないと言うこと。
愛の大切さを熱弁する人。
あなたは自分が愛に飢えたさびしい奴か、あるいは自分に恋人や家族がいることを恋愛弱者に対して自慢しているに過ぎません。
意図的にやってるのだとしたら、相当うざいやつだ。
金が全てだと豪語する人。
あなたは自分がお金儲けに成功したことを自慢しているか、あるいは愛に恵まれないことをお金に人生の価値を求めることでごまかそうとしているに過ぎません。
これも意図的にやっているとしたら、相当に嫌な奴あるいはさびしい奴。
どちらにせよ、うざくてさびしい奴ってことに違いは無い。
結局、実際は誰もが愛とお金、どちらもが大切であることを理解しているはず。
でも、一部の人は敢えてどちらか一方の重要性を説こうとする。
大多数の人は、そこに違和感を感じて「この人、馬鹿なの?」ってなる(気づいてますか?)。
というわけで、お金と愛とどちらが大切か、なんて議論は今日限り卒業しましょう。
他人の前で言葉にするなんてことは絶対やめましょう。
他人を不愉快にさせるだけですよ。