「楽して金を稼ぐたった一つのシンプルな考え方」って結局いつの時代も同じ
つい先日、ホッテントリに楽に金を稼ぐたった一つのシンプルな方法 ってあった。この記事の筆者である底辺さんのブログはよくホッテントリで見かけるということもあって、今回も何気なく読んでみた。
疑問が一つ。
それは記事では深く言及されていない「お金を払いたがる人」ってどんな人?ってこと。
それがきっかけで、ついでにいろいろ推測してみたわけだが、俺の貧相な知識から思い浮かぶ「楽に金を稼ぐ方法」ってのは2種類しか思い浮かばなかった。
一応、まとめておくので興味がある人はどうぞ。
「金を払いたがる人」の正体は順を追って言及するとして、まずは「楽にお金を稼ぐノウハウ」ってのは2種類の解釈が出来る。
- 少し苦労して億万長者になり、その後遊んで暮らせるノウハウ
- 徹底的に楽して月収20万円程度継続的に稼ぎつづけるノウハウ
どちらも魅力的なノウハウなのだが、2はアフィリエイトとかネットにノウハウが散らばっているので(本物かどうかはさておき)、とりあえず以下では1の「少し苦労して億万長者になる方法」について書きます。
ちなみに「facebookのようなWEBサービスを開発して~」みたいな運と才能に恵まれなければ実現不可能なやり方ではなく、誰にでも再現可能な方法を考えてます。
もしも楽に億万長者になれる方法という情報商材があったら
もし、俺がそういった情報商材を100万円でこのブログで販売してたら、あなたはさん買ってくれるだろうか?
勿論、買ってくれませんよね(笑)。
「誰がお前みたいなどこの馬の骨とも分からん奴を信用するかボケー!」でしょう。
でも、もし俺が皆さんとリアルで知り合いだったり友達だったり親類だったりして、「すごい信頼できる奴」との認識がある場合は?
そういう場合は、考えるのではないだろうか。そして少し考えた結果、結構な割合の人が100万円くらいなら投資してもよいと思うのではないだろうか。
100万円の投資で将来それが億になって帰ってくるわけだから、1000万円くらいしても、借金してでも欲しいって人は少なくないはず。
勿論これは、俺がみなさんにめちゃくちゃ信頼されている場合に限ります。
逆に言えば、信頼されてさえいれば、こういったインチキくさいものでも簡単に売れるわけですね。
仮にこの商材100人に売れたとしよう。
で、その商材の内容を見ると、書いてあるのはたったの一行だけ。
「俺と同じことをやれば良い」
確かに俺は100万円の商材を100人に売ったわけだから一億円の利益を手にして「楽に億万長者」になることができたわけです。
だから「俺と同じことをやれば良い」というのは嘘じゃない。詐欺でもない。
そして、この商材を購入した100人が、それぞれ友達や親類に全く同じ手口で100万円で売る。100人がそれぞれ自分を信頼してくれている人間に売る。
仮に2人に売れたら、そこで、それぞれ100万円の利益が確定する。2人の人間の信頼を失うことと引き換えに。
そして今度は100×2=200人の人が、それぞれの友達や親類に…ってなっていくと、どんどん簡単に数百万~数千万単位でお金を稼いでしまう人が生まれる。
わけだけど、でも、これって10年以上前?に流行ったマルチビジネスって奴で、完全に犯罪である。
でも、ここで誰もが少し考える。
- 今やネット時代。別にリアルの友達とか親類に売らなくてもいいんじゃね?
- ブログやツイッターやフェイスブックを利用して、ネット上の仮想の友達増やして、顔も知らない(あるいは顔写真しか見たことがない)人に売れば…。
- でも、あったことがない奴に誰が100万円も払う?
- もっと値段を下げて5万円くらいにしようか?
- あるいはもっと下げて2万円くらいに…。
- でもそうすると「億万長者になれる」は嘘になるからタイトル変更して「楽して月収100万」くらいにしておこう
- それでもなかなか売れないだろうから、信頼を得るために自分の顔写真くらい公開しとこうか。
で、この「楽に月収100万円」という情報商材だけど、どこで売るか、にも2通りある。
後者は言うまでもなく悪名高き「情報商材アフィリエイト」という奴だ。
利点はそれほど信頼を得る必要がないということ。顔出しする必要もありません。
あくまでターゲットはネットで楽して稼げる方法が手に入ると信じているおめでたい感性の持ち主。つまり情報弱者。そういう人をアフィリエイターに集めてもらえばいいだけです。よく見かけるやり方である。
では、後者の「情報商材アフィリエイト」に対し、前者はなんて呼ぶのか。
以下のようなやり方を行っている人達(あるいはそのノウハウ)って、今のところ、適当な呼び方がないような気がしている。
- WordPressでブログをやっている。ツイッターもfacebookもやっている。
- 自分は今現在比較的楽にお金を稼いでいることを強調している
- 信頼構築に一年、もしくは数年以上かける
- 情報商材に対しては最近ネット住民の警戒心が高い。だからセミナーやコンサルタントという形をとる
- 将来的にいずれ顔出しすることになるから信頼構築のためにも顔写真をブログとかに載せておく
- 商材(教える内容)は言うまでもなく「自分と同じことをやれば良い」ということを伝える&その詳細。信頼度が高ければ、内容は無しあるいは出鱈目でもOK。
- メインターゲットはセミナーやコンサルに金を払うこと=将来への投資と考えている人。いわゆる自己投資家
ここまで考えてみると、最初に書いた「金を払いたがる人」というのはこの自己投資家のことだよね?という結論に達する。
ちなみに自己投資家ってのは俺の造語。
一応定義しておくと
情弱:アフィリエイトとかネット詐欺の手口を知らず、すぐに釣られる人。
自己投資家:知識があり、用心深いが、信頼できると判断した時は大金を落とす。ただし、洞察力は乏しい。
で、自己投資家だが、こういう人って10万円以上もするセミナーにほいほい参加する。高ければ高いほど価値の高い情報が得られると思っている(実際は情報の価値と値段は比例しない)。
そして、セミナーに参加した後、仮に騙されたと思ってもあまり愚痴は言わない。「いやー。高い授業料だった」みたいに笑って済ます。基本お金に困っていない人。
勿論、セミナーの内容がどうあれ、実際にセミナーやコンサルやってる人と実際に会い、その目の前の人は楽して大金を手にしているわけだから、嘘でも詐欺でもない。
そして「自分と同じことをやれば良い」というメッセージも嘘ではない。だって実際にそうやって儲けているわけだから。
で、こういったセミナーやコンサルの受講者は、十中八九、先人と同じ道をたどる。
結果、最近流行の「自己ブランディング」に励んで将来的にセミナーやコンサルで金を儲けようとする人が増える。マルチビジネス同様、連鎖的にどんどん増えていく。
ちなみにこの「セルフブランディング」を実践している人、俺の経験では、圧倒的にFX、アフィリエイト、SEOといったキーワードで自己投資家を釣ろうとしている場合が多いように感じている。
ブログとかを開設して「俺はこのブログで毎日一時間の更新で月収30万稼いでいます」とか「FXで月100万儲けてます」といった具合に自分の収入を公開している人が多い。
そして、多分、そういった人達はの多くは、収入を水増しして書いていると俺は思っている。
だってそのほうが多くの読者が釣れるわけだから、そう考えるほうが自然でしょう。
俺も数年前、アフィリエイトをしていて(今もちょっとやっている)、アフィリエイトやSEO関連の無料メルマガを結構な数読んでいて今も惰性で読んでいる。
そして、大体そういったメルマガの書き手は、俺をセミナーやコンサルへと誘おうとするか、あるいは情報商材を売りつけようとしてくる(笑)。例えばSEOのメルマガで「アフィリエイトよりも儲かるSEOコンサルタントにあなたもなりませんか」とか「定員には限りがあります。急いで申し込もう」みたいな感じで。
そのたびに思う。
ああ、こういうやり方ってうまくいけば結構儲かるんだろうなーと。
でも、同時にこうも思う。
この世はゼロサムゲーム。楽して儲けることのできる人間の数には限界がある。だから、マルチビジネスと同様に、いつか行き詰るのではないかと。
そして行き詰ると、新しい呼び名で一見違ったように見えるビジネス手法が生まれる。でも、やってることは前時代に流行ったのと同じで、舞台と呼ばれ方が違うだけ。
長く生きていると(まだ30代)、こういう流れが繰り返し起こっていることがわかる。
で、結論。冒頭で述べた俺の考えた楽して金を稼ぐ方法2つ。
一つはSEOやFX、アフィリエイト等のセミナーやコンサルで儲ける、あるいは顔出しNGの場合は情報商材を売る。
ただし、付け加えると
- 信用構築は簡単だけど、決して楽ではない
- 現在流行っている信用構築方法はブログやSNSを使って、ネットでちょっとした有名人になる方法
- ターゲットは小銭しか落とさない情弱よりも大金を落とす自己投資家
- アフィリエイトよりもセミナーやコンサルのほうが儲かることを強調する
- 信用構築が面倒なら情報商材アフィリエイトで我慢する
ってとこだろうか。
ブログで、アドセンスやアフィ収入目当ての人って最近多いと思うけど、やはりブログを更新し続けるのは決して楽じゃない(ソースは俺)。そしておそらくそんなに儲からない。月収100万円はかなり難しいでしょう(多分)。
対してセミナーやコンサル業は、客単価が高い分、月収100万円はそれほど難しくない。「月収100万円儲けたい。そのためなら10万円くらい余裕で投資するぜ」って人は今の日本には一杯いるだろうし、うまくそういった人の信頼を得て(あるいは騙して)、自己投資家へと仕立て上げ、セミナーとか情報販売とかを行えば、定期的に大金を稼ぐことが可能でしょう。
結局、「楽して金を稼ぐための考え方」ってのはいつの時代も同じだと思う。
欲に溺れて判断力が低下している人を釣りまくるだけ。結果的に詐欺師と呼ばれる人であれ、インフォブレナーやコンサルタントなどといった今のところ真っ当な呼び名を得ている人であれ、根底にある考え方は同じ。
自分のもっている情報の対価として金を得る。
ざっくり言えばこんな感じ。ただし、情報の価値は低くても出鱈目でも全然OK。
書店で売ってる1500円くらいの書籍に書いてあることをそのまま盗用したレベルのものでもかなわない。
何故なら、情報の価値をお金に換算するのは難しいし、初心者なら尚更だからだ。
俺にもFXやSEOについて多少の知識があって、書店で1500円くらいで売っているノウハウ本よりも詳しいことが書ける。
だいたい値段にすれば3000円くらいが妥当かな、と思うが仮にもっと高値をつけてもおそらく売れるでしょう。俺のことを信頼している人(あるいは誰でもすぐに信頼する人)限定だが。
世の中には楽してお金を稼ぐ方法は数あれど、アイデアも技術も無い人、つまり誰にでも実践可能なやり方ってのは、やはりこれしかないように思う。
少なくとも俺の頭では考え付きません。
もう一つの楽して稼ぐ方法
で、冒頭の話に戻りますが、もう一つの楽して稼ぐ方法について。
今まで一切触れてこなかったこの方法。それは
自分の仕事を好きになること。
仕事が好きで楽しければ、疲れもそんなに感じないからね(ニコッ)。
でも、これは人によってはセルフブランディングよりも難しいかも。
まあ、仕事大好き人間の俺にはちょっと分かりかねますが(笑)。